
飲食店の経理って難しそうね。よく行くお店でおしぼりが出てくるんだけど、これはサービス費になるのかな?

それが実は悩みどころなんだ。おしぼり代は『サービス費』にも『消耗品費』にもできるんだよ。お店のスタイルによって使い分けているみたいだよ

へぇ、そうなんだ!まかない食事の扱いとか、他にも難しいポイントがありそうだね

そうだね。でも正しい勘定科目を使いこなせると、お店の経営がグッと見えやすくなるんだって。飲食店の経理って奥が深いけど面白いよね
飲食店経営において、正確な経理処理は事業の健全性を維持するために欠かせません。適切な勘定科目を選択することで、経営状況の把握や税務申告がスムーズになります。
今回は、飲食店特有の勘定科目とその活用方法についてお話します。
飲食店で使用される主な勘定科目
飲食業界では、一般的な事業と共通する科目に加え、業種特有の科目があります。主要な勘定科目は以下のとおりです:
売上関連
- 売上:店内での料理・ドリンク販売代金
- テイクアウト売上:持ち帰り商品の代金
- デリバリー収入:配達サービスによる収益
原価関連
- 仕入:食材・調味料・飲料の購入費
- 包装資材費:テイクアウト用の容器や袋など
固定費関連
- 水道光熱費:厨房のガス代、店舗の電気・水道代(飲食店は特に高額になりやすい)
- 地代家賃:店舗の賃貸料、駐車場使用料
- 消耗品費:食器・カトラリー、おしぼり、伝票類(10万円未満のもの)
- 人件費:従業員の給料・賞与、社会保険料
- 減価償却費:厨房設備・店舗備品の償却費(10万円以上の資産)
その他の経費
- 広告宣伝費:チラシ制作費、グルメサイト掲載料、SNS広告費
- 通信費:インターネット料金、会計ソフト利用料、電話代
- 外注工賃:清掃委託費、廃棄物処理代金
- 修繕費:厨房機器修理代、店舗設備のメンテナンス費用
注意が必要な特殊な科目
まかない食事の取扱い
従業員への食事提供は、以下の条件を満たせば「福利厚生費」として経費計上できます:
- 1ヶ月あたり3,500円以下であること
- 従業員が費用の50%以上を負担していること
- 勤務時間内の食事に限定されること
条件を満たさない場合は、給与として扱われる可能性があるため注意が必要です。
おしぼり代の計上方法
おしぼり代は「サービス費」または「消耗品費」のいずれかで処理可能です。どちらの科目で処理するかは業態に応じて統一しましょう。
飲食店経理の管理ポイント
原価率の把握
売上高に対する仕入高の比率(原価率)は、飲食店経営の健全性を測る重要な指標です。業態によって適正な原価率は異なりますが、一般的に30〜35%程度が目安とされています。
水道光熱費の細かい管理
飲食店は厨房設備の使用により、他業種より水道光熱費が高額になりやすい傾向があります。月ごとの推移を細かくチェックし、異常値がないか確認することが重要です。
10万円ルールの適用
10万円未満の備品は「消耗品費」として一括経費処理が可能ですが、10万円以上の資産は「減価償却」の対象となります。購入時の金額に応じて適切に処理しましょう。
福利厚生費の活用
従業員の慰安を目的とした飲食費(忘年会や慰労会など)は、適切な条件下で「福利厚生費」として経費計上が可能です。ただし、過度な接待や私的な飲食との線引きに注意が必要です。
まとめ
飲食店の経理は、業界ならではの勘定科目や処理方法がありますが、コツさえつかめば難しくありません。適切な科目で処理することで、お店の状況が見える化され、税金の申告もスムーズに。特に原価率の管理や水道光熱費のチェックは、お店の利益アップにつながりますよ。
勘定科目で迷ったら、会計ソフトを使ってみるのがおすすめです。飲食店向けの設定が最初から入っているので、経理初心者でも安心です。
経理作業は面倒くさいと感じることもあるかもしれませんが、長い目で見ればお店の健康診断のようなもの。定期的にしっかりチェックして、末永く繁盛するお店づくりに役立てましょう。