
立地で忙しさが変わるなら、やることも全然違うはずだよね?観光地のお店とオフィス街のお店じゃ、準備の仕方が真逆になりそう

忙しいお店はいつもと同じ準備じゃ大混乱になりそう…でも暇なお店はお店を良くするチャンスになるかも?普段できない大掃除とか、メニューの研究とか

なるほど!同じ年末年始でも、攻めの準備と守りの準備があるってことか。どちらも正解だけど、やり方が全然違うんだね
前回は、普段の主要顧客が年末年始にどう行動するかで180度変わるのが飲食店の特徴で、そのため、事前に立地特性を把握した戦略が重要になることをお伝えしました。
今回は、年末年始に繁忙期/閑散期になる飲食店それぞれのバックオフィス戦略についてご紹介します。
年末年始が繁忙期になる飲食店のバックオフィス戦略
年末年始などの繁忙期における飲食店のバックオフィス業務は、事前準備と効率的な運営が成功の鍵となります。
事前準備
人員体制の確保
アルバイトやパートスタッフがいる場合は早めのシフト調整をしましょう。新規スタッフを雇用する場合はサポート体制を構築。
扶養に入っている方の年収が気になるときは早めに12月に困らない体制を整えましょう。
食材・備品の調達計画
過去データを基にした需要予測と発注量の算出し、冷凍・冷蔵庫の容量確認と追加保管場所の確保、消耗品の発注も忘れずに行いましょう。
繁忙期中の効率的運営
厨房オペレーションの最適化
メニューの絞り込みや仕込み作業の前倒し、食材ロスを最小限に抑える在庫管理をしましょう。
売上・経理管理
POSシステムを導入し、日次売上の集計と分析、顧客管理を一元化すると、お店の経理がぐんと楽になります。
繁忙期は売上向上の大きなチャンスですが、同時にオペレーションが破綻しやすい時期でもあります。事前の綿密な準備と、柔軟な対応力が重要になります。
年末年始が閑散期になる飲食店のバックオフィス戦略
閑散期は売上減少への対処と、次の繁忙期に向けた準備に集中すべき重要な時期となります。
人件費・固定費の最適化
シフト調整
スタッフへの年末年始休暇や、最小限の人員での営業体制構築、そして時短営業や定休日増加を検討する必要があります。
仕入れ・在庫管理
発注量を削減し、食材ロスを防止するとともに、日持ちする商品への一時的なメニュー変更も視野に入れましょう。
店舗メンテナンス・改善作業
設備点検・修理
厨房機器の定期メンテナンスを実施したり、内装・外装の補修工事を行うのに適した時期です。また、普段手が回らない箇所の清掃を徹底することもできます。
システム・オペレーション見直し
POSシステムの更新やデータ整理やメニュー改訂・価格見直しの準備の他、業務マニュアルの改善にも適した時期と言えます。
次期繁忙期への準備
マーケティング施策
春の歓送迎会シーズンに向けた営業準備やSNSやホームページの更新・強化、新規顧客獲得のための企画立案
経営分析
年間売上データの分析と来年度計画策定や原価率・人件費率の見直し
閑散期を「我慢の時期」ではなく「投資の時期」として捉え、中長期的な視点で店舗力を向上させることが重要です。
まとめ
立地によって年末年始の忙しさは180度変わります。だからこそ「いつもと同じ準備」ではなく、自店の立地特性に合わせた戦略が必要です。
繁忙期の店舗は機会損失を防ぐための事前準備を、閑散期の店舗は次の成長に向けた投資期間として活用することで、年末年始を「ただ乗り切る」のではなく「成長のきっかけ」に変えることができます。
まずは自店がどちらのタイプかを見極めて、早めの準備を始めましょう!